多動症候群と治療
どのようなときに病院を利用するのか 多動症候群は身体の病気ではありません。外科 的な治療では良くなりませんし、薬をのめば治癒するといった内科的な病気でもあり ません。もし著しい多動などの症状で困っている子どもがいるとすれば、その対応の 中心は生活指導や訓練、あるいはまわりの人が接し方を変えたり、子どもに適した環 境を選んだりする環境の調整で、医療ではありません。 ただし、次の4つの理由で医 療を必要とする場合があります。 1診断を受けるため 同じ多動でもいろいろなタイプ があるので、今後の方針をたてるために専門医に相談し、どのようなタイプの多動か を診断してもらうことが必要です。
脳波検査のため
なかには、脳波に異常があり、行動の問題がさらに著しくなっている子どももいます ので、脳波の検査が必要な場合もあります。このような子どもには、てんかん発作を 抑える薬が行動改善に効果 的な場合があります。

薬について相談するため
多動症候群については、70〜80%の子どもの多動にメチルフェニデート(リタリ ン)やペモリン(ベタナミン)という中枢刺激剤が効くといわれています。抗うつ薬 が効くこともあります。ただし、これらの薬の効果は一時的なもので、根本的に治す 薬ではありません。また落ち着きのない子のすべてに効くのではなく、多動症候群の 多動に効きます。自閉症などその他の原因の多動にはあまり効きません。 これらの中 枢刺激剤は、副作用として、食欲の低下、嘔気、過度の鎮静、また興奮の増強、てん かんの誘発、まれに幻覚、成長障害があるともいわれています。したがって、服薬を 積極的にはすすめられませんが、行動の問題が著しく、生活や学習にひどく支障をき たす状態で、指導を受けたり、環境の調整をしても状態が変わらない場合は、医師と 相談の上、ある期間その服用を考えてもよいと思います。 発達時期に使う薬ですの で、使う場合はこれらの副作用に十分注意し、休薬日、休薬期間を適宜もうけて服用 します。また、服用するにしても、薬だけに頼らず、生活指導や訓練なども、あわせ て行っていきましょう。

|本のご紹介|
※参考文献 すずき出版
  落ち着きのない子どもたち多動症候群への理解と対応
著者 石崎朝世

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